なぜ頭痛が起こるのか?
「なんで私だけ、こんなに頭痛になりやすいんだろう?」「定期的に頭が痛くなるから、なにか大きい病気なのかと心配になるときがある…」
そう考えている人は多いのではないでしょうか。
頭痛には様々な要因があります。
脳疾患から起こるものを除いては、骨格、体の使い方、内臓などの要因があります。頭痛は一つの要因だけではなく、これらの要因が組み合わさって起こることがよくあります。
1.骨格の問題から頭痛になる場合
頭痛は肩こりから来ることはほとんどの方は認識していますが、肩こり同様、首・肩周辺の骨格の問題と思われがちです。
それは間違いではないのですが、そこだけではなく、骨盤やアゴが関係しています。
「身体の土台」である骨盤が疲れから身体を守るために、歪んでしまうと身体の様々な所が歪みます。
この場合の頭痛には2つのパターンがあります。
頭全体が痛い・重いというパターン
通常であれば「背骨の上に頭が乗っている状態」が普通です。余計な筋肉は使わない状態にあります。しかし骨盤がゆがむと、バランスをとるために(尾てい骨の一番上)が後ろにズレます。
背骨は、一つ一つの骨が本が重なるように隙間なく重なってS字形になっています。仙骨が後ろにズレれば、重心も通常より後ろにズレます。そこで、後ろに倒れてしまわないように背骨を無意識に前倒しにすることで、頭が背骨より前に出ます。そして肩こりとなって痛みが現れます。
この状態でも、血液は何とか頭の中には入っていきます。
しかし、頭が背骨より前に出ていることと肩こりによって筋肉が固くなっていることから、頭から出る血流は滞ってしまいます。
その結果、脳が膨張して脳圧が上がり頭蓋骨に締め付けられて頭痛が出るのです。
脳圧の上昇は脳疾患への危険をはらみますので、頭痛という形で脳がその危険な状態を知らせているという見方もできます。
また、アゴは頭だけでなく全身のバランスを取るのにも重要な役目を果たしています。
噛み合わせなどアゴに影響を与える要因によってアゴが歪むと、バランスを取るためにアゴや首、肩を筋肉で固めます。
その結果、静脈の流れが悪くなって、脳圧が上がって頭痛が出たり、脈を打つような頭痛が出ます。
偏頭痛のパターン
骨盤が歪むとその影響で首も歪みます。
そして、三叉神経という脳神経の枝は第三頸椎の位置まで伸びていますので、第一頸椎・第二頸椎・第三頸椎の歪み方と対応した領域に偏頭痛が出ます。
第一頸椎が歪んでいる場合には目の高さより上の領域に頭痛が出ます。
右に歪んでいれば右に、左に歪んでいれば左に出ます。
第二頸椎が歪んでいる場合には、目の高さから上アゴの間の領域の後頭部に頭痛が出ます。
左右どちらに出るかは第一頸椎と同様です。
第三頸椎が歪んでいる場合には、上アゴから下アゴの間の領域の後頭部に頭痛が出ます。
これも左右どちらに出るかは第一頸椎と同様です。
首は脳、それ以上に生命にもかかわる場所ですから、その歪みは命とりになる可能性があります。
そのため、その危険を頭痛によって脳が知らせているという面もあります。
尚、それぞれ重なる領域がありますので、その領域では左右に頭痛が出ることもあります。
2.身体の使い方から頭痛が出る場合
身体の使い方から肩こりになる場合にも、血液が頭に滞るので、頭全体が痛くなったり重くなったりします。
また、ほとんどの方がアゴを引きすぎる傾向にあります。
そして、姿勢を意識し過ぎるあまり、アゴを過剰に引きすぎていることが多くあります。
それはデスクワークの女性に多く見られます。
胸を過剰に大きく張って、アゴを強く引く・・・
これによって、胸から肩、首、アゴに力が入ってしまい、凝り固まってしまいます。
その結果、静脈の流れが悪くなって、脳圧が上がって頭痛が出たり、脈を打つような頭痛が出ます。
頭痛の予防法
頭痛の予防法としては、まず血行を良くしておくこと。
血行が悪ければ、脳はその防御反応として骨格を歪ませます。
疲れを溜めないようにするためにも血行を良くすることは必須です。
そのために骨格の歪みを抑えることが必要になります。
さらに、脳を安心させるためにも、脳に“快”を感じさせる時間を持つことが大切です。
その第一が「ご自身の身体をいたわること」です。
立つとき座るときは丁寧に
立つ時座る時は、いちいちひざと胸が付くように股関節を曲げてお辞儀してから、立つ座るを行うと良いでしょう。
これによって、背骨の上に頭が乗るようになり、脳への血行がスムーズになります。
定期的に運動をする
よく運動しましょう。運動によって血行が良くなります。
ただし、偏った運動では血行も偏りますので、出来れば左右均等に行うような運動を正しい動きによって行うことが望ましいです。
四つん這いの姿勢になる
一日数分、四つ這い姿勢になりましょう。
身体を回復させるには、本来の姿に戻ること。
人間は元々四足動物です。本来の姿に戻るには、ここからのスタートが必要になります。
しかも四つん這いは、自重により骨盤も矯正されます。
この時、出来る限り上を見ると良いでしょう。首や肩がこりに対して強くなりますので、頭痛が起こりにくくなります。
寝るときには布団と身体を密着させる
寝るときには、ご自身の身体に対して「よ~し、よ~し」とムツゴウロウさん風に言いながら布団に入りましょう。
そうすることで身体が布団に密着するため、リラックスしやすく、力が抜けて血行がスムーズになります。
また、やっていると笑ってしまいますので、寝付きにも良く、疲れも取れやすくなります。
身体全体をたくさんなでる
身体全体を優しく沢山さすったり、なでたりしましょう。
さすったりなでたりすることには、筋肉を弛め血行を回復させる効果があります。
「肩こりや頭痛までは行かないけど気になる」という場合には、その箇所に重点的に行いましょう。
この時に、「ゆるむように、ゆるむように」と言いながらやるとより効果的です。
氷まくらをして寝る
氷枕をして寝ると良いでしょう。血行を回復させるだけでなく、首の歪みの矯正効果もあります。
脳を休息させるので、疲れも取れます。
アイーンをする
タレントの志村けんさんの「アイ~ン」をよくやりましょう。
これによって、アゴが前に出され、アゴや首周辺の筋肉がストレッチされて弛みます。
アホらしいからこそ、筋肉も弛み血行も回復します。
頭痛改善のためにやってはいけないこと
コメカミを強くおすこと
コメカミ辺りの頭痛のときには、指でコメカミを強くグリグリやるのはやめましょう。
優しくグリグリやるのは良いのですが、強くやるとそのグリグリの痛みに慣れてしまいます。
痛みは本来、危険を知らせるもの。それを感じつつ、痛みがなくなる方向に持っていくのが本来です。
外から熱を加えて身体を温めること
温めるのはNGです。
寒いから温まるとか、リラックスするという目的で入浴したり、服を着て温まるというのは良いのですが、カイロなどを使って外から熱を加えるような形で温めるのは避けた方が良いです。
筋肉の緊張によって血行が悪くなったことで頭全体が痛くなる頭痛は起こります。温めると筋肉は膨張して、余計血行が悪くなります。
しかも、膨張によって神経がぼやけるので、正確な状態を伝えなくなります。
温めると血行が良くなると感じるのは、緊張して血行を阻害している筋肉ではなく、その周りの筋肉の血行が良くなるからです。
それは、防御反応なのです。
というのも、身体の成分のほとんどは水とタンパク質です。タンパク質は44℃近傍で固まります。いわば“温泉卵”状態です。
体温が平均36℃前後ですから、少しの熱で固まってしまいます。それが、変形や組織変性につながります。
これを防ぐために、血液は余分な熱を吸収していきますが、血行を阻害している筋肉=血行が悪い所ですから、そこではそれが行えません。
そこで、その周りの筋肉がそれを行っているのです。
ですから、疲れを取るとか凝りを解消するための血行ではなく、変性を防ぐためのものなのです。
むしろ、それにエネルギーを使うことになりますので、かえって疲れが残ります。
温泉に長く浸かると、かえって疲れるのはそれと同じ現象です。
頭痛が出てしまったら…対処法
頭痛が出てしまったら、一時しのぎや応急処置として頭痛薬を飲むのも良いでしょう。
ただし、上述のように、頭痛は骨格や身体の使い方から出て来ますので、頭痛薬はあくまで対症療法であることを認識した上で飲むことが必要になります。
そうしないと、常習的になって頭痛薬が手放せなくなったり、頭痛薬が効かなくなったりするからです。
頭痛薬では根本的に頭痛は解消されません。
根本的に解消するには、とにかく昔ながらの氷枕です。これによって血行が回復され、脳の温度が下がって脳圧が下がります。
また、首の歪みも矯正されます。
軽い頭痛であれば、頭痛薬を飲まなくてもこれだけで改善します。
上記の予防法は即対処法にもなりますので、氷枕によって落ち着いたら行うと良いでしょう。
特に、首周りや肩周辺をさすったりなでたりするのは有効です。また、コメカミを擦るのも良いでしょう。
宮本ケアセンターには、様々な原因で頭痛が出ている方、慢性の頭痛で鎮痛剤が手放せない方、他では改善しなかった方などがたくさん来院され、改善しています。
やさしく骨格を整えることをメインとして、さらに「ゆらす」「さする」「なでる」で脳に”快”を与え、人間の本質に沿って骨格のゆがみを整えながら全身をゆるめます。
また、立腰体操によって正しい運動で骨格が整うとともに血行を良くしていきます。
柏市の整体でこのような施術を行うのは当院だけです。ぜひ一度ご相談ください。