骨盤がゆがむといけない理由とその影響について

なぜ骨盤が”土台”なのか?

「骨盤は人体の土台」と言われています。

例えば建物であればその場所から動かないので、一番下の基礎の部分が土台となります。

しかし人間は動きます。そのため、一番下の足は支えにはなっても土台にはなりません。

ではなぜ、骨盤が土台なのでしょうか?

その答えは人間の進化の過程にある

人間は立って歩いて進化してきています。いわば、立って歩くのが人間の本質であり、他の動物との大きな違いです。
ですから、立っている時が一番安定しています。

そしてこの時、たくさんの内臓を包んでいる重たい上半身の中心である背骨を、カカトで踏ん張る力を使って下から骨盤で受け止めています。

つまり、骨盤で下から背骨を支えているからこそ、立ったり起きていたりできるのです。

これが骨盤が土台といわれる理由です。

骨盤が歪むと・・・

骨盤の歪み画像「骨盤が歪む」ということは「土台が歪む」ということになります。建物で例えると、基礎が崩れたのと同じ状態です。

建物であれば、基礎が崩れると、柱が傾いたり建物そのものが傾いたり倒壊したりします。しかし人間は立って歩かなければなりませんから、土台の骨盤が歪むと、背骨をはじめいろいろな所を歪めて何とか立って歩こうとします。

しかも人間の身体は、建築用語で言うところの「テンセグリティ構造」をしています。
筋肉は「筋膜」というものに包まれており、この筋膜が前後左右・浅層深層・スパイラル等、様々な方向に巻き付いていて、このような構造になっています。

つまり、全身がつながっているのです。その結果、一ヵ所が歪むと、そのしわ寄せが様々な所に出て来ます。

例えば、骨盤が歪むと、それを支える股関節も歪みます。すると、筋膜を通して反対側の肩や肘も歪みます。足首も歪みます。そうして身体の動きの連動が阻害されると、膝の痛みにも発展します。

土台だからこそ、全身に影響します

このように、骨盤の歪みが身体の様々な所に影響してきます。それによって身体への負担が一ヵ所に集中したり、内臓が捻じれたりして、身体が危険な状態になります。

それを知らせるサインとして、腰痛・肩こりなどの様々な症状が出るわけです。しかも、骨盤の歪みと内臓疾患は100%対応しているとも言われています。

ですから、コリや痛みは、そこだけの問題ではなく全身の問題であり、場合によっては全く無関係に思われるような箇所に問題があっても、違う箇所にコリや痛みが出ることもあるのです。
つまりコリや痛みのある箇所だけ整えても無意味で、全身を整える必要があるのです。

このように考えると、コリや痛みにフォーカスするのではなく、「全身の問題がコリや痛みとしてたまたまそこに出ているだけで、それによって身体が危険な状態にあることを知らせてくれている」という意識で全身にフォーカスし、それを整えることが必要であることがわかると思います。

そして、”土台”であるがゆえに、最も身体全体に影響を及ぼすのが骨盤なのです。

予防法

骨盤の歪みを防ぐには、身体を骨格通りに使うことです。逆に言うと、骨格にそぐわない姿勢や動きをしないことです。

具体的には、

  • 姿勢に気を付けましょう。ただし、良い姿勢をしようとしても長続きしませんし、辛いですので、立つ時座る時に気を付けましょう。立つ時座る時は、いちいちひざと胸が付くように股関節を曲げてお辞儀してから、立つ座るを行うと良いでしょう。特に座る時にはドスンとならないように静かに座りましょう。ドスンと座ると、その衝撃によって背骨の骨折などを起こす可能性がありますので、注意してください。
  • 立っている時には休め姿勢はとらないようにしましょう。
  • 靴はなるべくカカトの低いものを履きましょう。女性の場合には、例えば高いヒールを履くこともありますので、状況に応じて靴を履き替える工夫をしましょう。
  • 足は組まないようにしましょう。
  • イスに座るときには、カカトをしっかり地面に着けておきましょう。
  • 骨盤を止めたままで腰は捻じらないようにしましょう。背骨の腰の部分の関節の構造から、腰は捻るようには出来ていません。特に腰を捻るストレッチはNGです。腰をバキバキ鳴らすのも同様です。関節や椎間板が破壊されてしまいます。
  • 宮本ケアセンターでは、意識してこのようにしなくとも、「楽ちんで心地よくするとこのようになる」という状態にしていく施術を行います。

柏市の整体でこのような施術を行うのは当院だけです。ぜひ一度ご相談ください。