脊柱管狭窄症について

なぜ脊柱菅狭窄症が起こるのか?

脊柱管狭窄症 画像

脊柱管狭窄症は、骨盤・骨格の歪みから脊髄神経を守るための防御反応で起こります。
 
骨盤が歪むと、尾てい骨の一番上の仙骨と呼ばれる部分が後ろに押し出されます。背骨は、一つ一つの骨が本が重なるように隙間なく重なってS字形になっています。仙骨が後ろに押し出されることによって、背骨はC字形になります。本来前弯している背骨の腰の部分がこれによって後弯すると、脊髄神経は引き伸ばされることになります。

神経は圧迫されても問題は出ません。牽引された時にシビレなどの神経症状が出てきます。「神経は圧迫されることには強いが、引っ張られることには弱い」と覚えておくと良いでしょう。椎間板ヘルニアなどで出てくる神経症状においてよく言われる「圧迫」とは、実は「圧迫牽引」なのです。
 
例えば、ゴムチューブに物を押し当てて曲げると、物が当たっている部分である内側は確かに圧迫されていますが、外側は物が支点となって牽引されていることになります。この状態が圧迫牽引の状態です。この外側の牽引が、神経症状を引き起こすのです。
 

 

神経は引き伸ばされることには弱いので、歪みが進行してより強いC字形になって引き伸ばされないように、脊髄神経が通っている脊柱管と言われる管の中にカルシウムを沈着させます。これによって、本来5つある背骨の腰の部分を一つにつなげてこれ以上C字形が強くならないよう、脊髄神経が引き伸ばされないようにします。その結果、脊柱管内に沈着したカルシウムが支点となって神経が圧迫牽引され、痛みやしびれが出るのです。これが脊柱管狭窄症です。
 

脊柱菅狭窄症の最大の予防法は「姿勢」

脊柱管狭窄症は、骨盤や骨格の歪みが進行した結果、本来S字形をしている背骨のC字形への変化が神経を牽引するまでになって出て来ますので、予防法としては、何といっても腰が丸まらないようにすることです。

そのためには、まずは骨盤や骨格を歪まないようにし、姿勢が崩れないようにすることが大切です。
そして、疲れを溜めないよう、カルシウムが沈着しないように血行を良くすることと、脳に“快”を感じさせる時間を持つことが大切です。
その第一が「ご自身の身体をいたわること」です。

座り方に気をつける

座り方が重要です。

座る時は、いちいちひざと胸が付くように股関節を曲げてお辞儀してから、静かに丁寧に座ると良いでしょう。
座った時に尾てい骨が座面に当たってしまうと、その応力で脊髄神経が牽引されるとともに背骨のC字形を強めることになります。

立つ・座るときには太ももに手を置く

立つ時座る時には、なるべく自分の太ももに手を置いて行いましょう。

何かにつかまって行うと、それによって腰に牽引が入るため脊柱管狭窄症になるリスクが高まりますし、その繰り返しによって背骨が弱くなり、それでドスンと座ると椎体骨折の誘因にもなります。
特にトイレでは注意しましょう。

四つん這いの姿勢になる

一日数分、四つ這い姿勢になりましょう。

人間も元々は四足動物です。
日常生活の中で、どうしても背骨が丸まったり姿勢が悪くなったりしてしまいます。
そこで四つ這いをすることによって本来の姿に戻りやすくなります。

しかも、自重により背骨のS字形が形成されるように矯正されます。

寝るときには布団と密着する

寝るときには布団と密着する

寝るときには、ご自身の身体に対して「よ~し、よ~し」とムツゴウロウさん風に言いながら布団に入りましょう。
布団が硬いと、寝ている時の姿勢は、仙骨と背骨の胸の辺りを支点に腰が沈み、結果としてC字形で寝ていることになります。

逆に布団が柔らかすぎると、腰が沈んで、同じようにC字形になります。これは布団に接している面積が小さいから。
このように寝ることで、身体が布団に密着することで接している面積が広がるため、C字形になりにくくなります。

また、やっていると笑ってしまいますので、寝付きにも良いでしょう。

身体全体をやさしくなでる

身体全体を優しく沢山さすったり、なでたりしましょう。
「腰痛までは行かないけど気になる」という場合には、その箇所に重点的に行いましょう。

筋肉が弛んで脳が安心すれば、自然と歪みはなくなりC字形になりにくくなります。
また、これによって血行が回復するので、カルシウムが沈着しにくくなります。
この時に、「ゆるむように、ゆるむように」と言いながらやるとより効果的です。

起き上がるときは丁寧に

寝た状態から起きる時には、一旦うつ伏せになり、そこから四つ這い姿勢になってから立ち上がると良いでしょう。
腰を捻じることで脊髄神経に影響すれば、それだけ脊柱管狭窄症になりやすくなります。

腰が疲れたら冷やす

腰が疲れた時には、腰の真ん中を一時間ほどアイシングすると良いでしょう。
血行促進効果がありますのでカルシウムが沈着しにくくなるとともに、負担のかかっている腰を休ませることができます。

その結果、脳が安心して脊髄神経を守ろうとしてカルシウムを沈着させるという反応が抑えられます。

脊柱菅狭窄症を改善するためにやってはいけないこと

脊柱菅狭窄症を改善するためにやってはいけないこと

腰を丸めること

とにかく、腰を丸めた悪い姿勢はやめましょう。自重で背骨のC字形が加速されます。

無理に筋肉を揉むこと

筋肉を無理矢理揉むのはやめましょう。脊柱管狭窄症になる人は姿勢が悪いです。その結果、腰の筋肉は緊張します。それを指や道具で筋肉をグリグリやると筋肉や組織が損傷して弱くなってしまい、結果として腰を丸めざるを得なくしてしまいます。

骨盤を止めたまま腰をねじること

骨盤を止めたままで腰を捻じることはやめましょう。背骨の腰の部分の関節の構造から、腰は捻じるようには出来ていません。これを無理矢理捻じると、応力のかかった背骨は浮上し、脊髄神経を牽引する方向に行ってしまいます。

外から熱を加えて身体を温めること

温めるのはNGです。
寒いから温まるとか、リラックスするという目的で入浴したり、服を着て温まるというのは良いのですが、カイロなどを使って外から熱を加えるような形で温めるのは避けた方が良いです。そうすることで、脊柱管狭窄症になりやすくなります。
 
なぜなら、身体の成分のほとんどは水とタンパク質です。実は骨の主成分も同じで、「にかわ」と言われるタンパク質です。これに電気的刺激によってカルシウムが付着しているのです。そのタンパク質は44℃近傍で固まります。いわば“温泉卵”状態です。体温が平均36℃前後ですから、少しの熱で固まってしまいます。それが、脊柱管においてそれぞれの背骨の間で起これば、まさしく脊柱管は狭窄されます。
 
昔ながらの「湯治」は、1~2分湯船に浸かって、それを自然乾燥させて温泉成分を身体になじませる、というのが本来の方法です。「ここのお湯はいいから」と言って長く浸かった方が、脊柱管狭窄症を引き起こしていると思っていただいても良いくらいです。

脊柱菅狭窄症になってしまったら…対処法

上記の予防法が、即、脊柱管狭窄症になった時の対処法にもなります。
特に、痛い所を擦ったり撫でたりするのが有効です。

それに加えて、正しくよく歩くことです。
歩くことによって、カルシウムの沈着によって一つになってしまった5つの背骨が、再び5つに分離する方向に行きます。
ただし、痛みがありますので、無理せず出来る範囲で行うと良いでしょう。
特に痛くてあまり動けない場合には、まず四つ這い姿勢をとっていると楽になってきます。

さらに、必ず炎症が起こっていますから、腰の真ん中の局所を1時間ほど、氷水でアイシングすると良いでしょう。
炎症を早く鎮めることが出来ます。
氷水で行うアイシングにはまた、矯正効果もあります。 

 
脊柱管狭窄症は、手術せずに改善しますが、骨の代謝が必要になりますので、改善まである程度の期間がかかります。
尚、一つになってしまった背骨が分離する時には、その分離の仕方によっては一時的に痛みが出る場合があります。
それは改善していく上での一つの過程ですので心配は不要です。
 
宮本ケアセンターには、様々な原因で脊柱管狭窄症になった方、手術を受けたけど身体が思わしくない方、他では改善しなかった方などがたくさん来院され、改善しています。
施術は、人間の本質に沿って、揺らす・擦る・なでるを基本として、脳に“快”を与えながら骨格の歪みを整えるとともに全身を弛めていきます。
また、立腰体操によって正しい運動で骨格が整うとともに血行を良くしていきます。この体操により、手術をしている方も適応していきます。

柏市の整体でこのような施術を行うのは当院だけです。ぜひ一度ご相談ください。

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